2020年4月2日木曜日

タマ、帰っておいで

                  
昨日の朝、伊那高原の我が家に出入りしていたらしい野良猫の事で、悲しいことがあった。人間の罪の深さに絶望感さえ覚える。

そして一日後の今夜、イラストレーターの横尾忠則さんが、91枚からなる猫を描いた本を出版したとのニュースが目にとまった。

ヤフーニュースは、【「タマ死す。愛の対象の不在と喪失感に現実はあってないも同然」と、画家・世高忠則がツイッターでつぶやいたのは、2014年6月2日11時16分08秒のことだった。その二日前(5月31日)に、15年ともに暮らした愛猫タマを亡くしたばかりの彼は、そこから堰を切ったように連続投稿。】から始まり長い。以下に要点のみ載せておきます。デスマスクからはじまったタマの絵。

 以降、単なるアート作品としてではなく、タマへの愛を込めて〈自分のためだけに〉描き続けた絵は、91枚もの大作になっていく。書にはその全作品が収められ、一枚一枚に創作年がクレジットされている。

 日記とは別に、タマの絵91点を観たあとに、あっと驚く「あとがき」が待っている。このあとがきについては、種明かしはできない。ヒントも出せないが、横尾のペットロスと言われる深い喪失感、絶望感からの見事な再生に清々しい思いで読了した。

 ところが、だ。満足して本を閉じた瞬間、表紙に刷られたタイトルに不覚にも涙がこぼれた。

 『タマ、帰っておいで』。

 これは、癒えてもなお永遠に続く、横尾の心の声ではないか。タイトルは読後のためにもあることを、本書は教えてくれる。


「この絵はアートではない。猫への愛を描いた」――は横尾忠則さんの言葉だ。
 
横尾忠則…1936 年兵庫県生まれ。1972 年にニューヨーク近代美術館で個展。その後もパリ、ヴェネツィア、サンパウロ、バングラデシュなど各国のビエンナーレに出品し世界的に活躍する。アムステルダムのステデリック美術館、パリのカルティエ財団現代美術館での個展など海外での発表が多く国際的に高い評価を 得ている。2012 年、神戸に横尾忠則現代美術館開館。2013 年、香川県豊島に豊島横尾館開館。2015 年、第27 回高松宮殿下記念世界文化賞受賞。

書店で手にして、じっくり立ち読みしたいと思う。そして、このニュースには記されなかった。あとがきをぜひ読みたいと思う。猫だって、犬だって、みんな不滅の魂があるのだ。なにも人間だけが特別な生き物ではないのだ。聖書を読めばハッキリわかる。人間は地獄に行く可能性はあるけれどね。
                





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ふしぎな つうがくろ

  つうがくろでは、いろいろな事がある。一人ででかけると、途中で友達に出会う。小学生の頃をおもいだす。さあ、今日はどんな出来事や、自然の発見があるのか。