しかし、次第に調子も出て、1000メートルを泳げるようになった。今年の夏は、ロッキーがいない。ぼく一人で、川で泳ぐのは寂しい。自然と足はプールへと向かう。
ここに紹介の本「パリのおばあさん」は、岸恵子さんが、翻訳した絵本である。パリでは二十年ほど、読み継がれている絵本であり、内容がいい。ユダヤ人の、今は一人住まいの年老いたおばあさんの日常を描いた作品である。
過ぎ越し際の食事は、今もユダヤ人が守る大切な祭りの一つ。ナチスにより、600万人ものユダヤ人が虐殺された。そうした歴史も、さりげなく描かれる。そして、今は、生きて行くのがやっとであるが、息子たちには頼らずパリで、一人で暮らす。
後ろ向きではない。運命を受け入れて、ありのままに、老後を生きる姿に心打たれる。
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