ゆったりと した暮らし。時計は全部の家庭にはなかった時代、日の出とともに朝の活動を開始し、日が暮れて、家族が灯の下に集まり、一日を終える。
こうした「ゆとり」を忘れ、人々は、何かに追われるように忙しくしている現代。この「忙」しいの字体が示すように、心を亡くした状態になっていないでしょうか。
この絵本「よじはん よじはん」は、小さな女の子が母親から、時計のある家に行って、「今何時かを」聞いてくるように言われます。たずねられた家の親切なおじさんは、どれどれと柱時計を見に行き、「よじはんだよ」と言います。
女の子は忘れないように「よじはん、よじはん」言いながら帰る途中で、足元の草花や、自由な犬や小鳥たち、さまざまなものに,心を寄せ,関わり、ついつい道草をして過ごしてしまいます。でも時々「よじはん、よじはん」と忘れないように繰り返します。
やがて日が傾いて来ます。そこで少女は急いで家に帰り「おかあさん、よじはんだよ」と伝えます。何といい絵本でしょうか。ぼくは今年77歳。妻と二人の暮らしの多い身です。のんびりと、主に使える田舎牧師として、心を亡くさない日々を過ごしたいと思う。
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